|
甘いものは、とっても美味しいです。 そして、我々は、美味しいものに目がありません。
だから、我々の食生活には、甘いものが溢れています。砂糖は事実上の万能食品、ないし万能調味料と
言っても過言ではありません。その証拠に現在店頭で販売されている食品のほとんどに、砂糖か
その眷属が、何らかの形で入っています。
たとえば、甘みがほとんどない食パンですら、砂糖は大量に使われています。もっとも砂糖のほとんどは、
イースト菌の餌になりますが。言い換えると、外食をする限り、砂糖の摂取量を減らすことができません。
ちなみに、古来から使われている砂糖以外の甘味料として、ブドウ糖と果糖があります。これらを多量に
含むものに、蜂蜜があります。砂糖はブドウ糖と果糖の化合物です。砂糖を分解すると、ブドウ糖と果糖が
できます。清涼飲料などの加工食品には、こちらの方が有利な点があります。
この辺は、次回お話しようと思います。
このシリーズでは何度も書きましたが、砂糖にはカロリーが高いという特性があります。甘くてカロリーが
あることは、食品として考えれば最良です。現に子供の成長には糖分が必要で、糖分摂取には砂糖が
最適という報告があります。しかし、カロリー過剰を気にする大人には、どうでしょう。
甘いものは食べたい。でも太りたくはない。そんなアンビバレンツな想いと葛藤しなければなりません。
奇麗な薔薇には棘がある。そういうわけですさらに言えば、砂糖は虫歯の原因の一つです。
我々は様々な菌と共生関係にあります。一番有名なのは、大腸内に住む大腸菌です。口腔内も例外では
ありません。口腔内に住む菌は、口腔常在菌と呼ばれています。常在菌は、基本的に人体に無害です。
というより、有害だと共生関係になりません。口腔常在菌のうち、ストレプトコッカス・ミュータンスという菌は、
砂糖が大好きです。砂糖を食べて、乳酸を出します。その乳酸が歯を蝕んで、虫歯になるのです。
より正確には、産出された乳酸によって、歯が脱灰されていくのです。
ちなみに、ストレプトコッカス・ミュータンスは、乳酸菌ではありません。乳酸以外に、有害な物質を産出
するため、乳酸菌に分類されないのです。ともあれ、ストレプトコッカス・ミュータンスは、何万年も人類と
共生していました。ところが、砂糖のおかげで人類に仇なす存在になってしまったのです。
……ギャンブルで破滅した公務員みたいです(^^;。
しかし、人類の叡智はこの問題を解決しました。砂糖より甘くてカロリーの少ない食品を開発したのです。
所謂代用糖というわけです。甘くてカロリーが低い食品です。その一つであるキシリトールは、虫歯の予防
にも役立ちます。最近の炭酸飲料などに使われているものには、カロリー0を謳うものもあります。
技術の進歩は素晴らしいと思います。ですが、疑問があります。どんなものにも利点と欠点があります。
代用糖の利点はカロリーが少ないことです。欠点はなんでしょう?
実は重大な欠点がいくつもあります。たとえば、代用糖入りのガムやキャンディは、様々なメーカーから
販売されています。でも、それ以上の大きさのお菓子にまず入っておりません。
たとえばパン屋さんが、「カロリー0のパン」を売らないのを不思議に思いませんか?
同様にケーキ屋さんで、「太らない!カロリー0のケーキ」が売っていないのは、おかしく思いませんか?
その答えの一つが値段です。
……砂糖はとっても安いんです(^^;。

白砂糖なんかスーパーで1kg200円ぐらいで買えてしまいます。恐ろしいことに黒砂糖の方が高かったり
します。不思議に思う方がいると思うので、砂糖の製造法を大雑把に言います。
サトウキビの絞り汁を煮詰めて固めたたものが黒砂糖です。
白砂糖は、サトウキビの煮汁から、上澄みを集めて精製したものです。
つまり、黒砂糖は白砂糖より、製法が簡単です。単純に考えて、黒砂糖のほうが製造コストが安い
はずです。ところが、店頭では、黒砂糖の方が、白砂糖より高いのです。
黒砂糖は不純物が多いため、調味料などに使うと、些か問題があります。つまり、白砂糖のほうが使い勝手
がよく、需要が多いのです。需要が多いため、白砂糖の生産方法は、大掛かりです。原料のサトウキビを、
ブラジルやオーストラリアなどで、大量に栽培し、大規模に工場で砂糖に大量生産されています。
量産という点では、家内製手工業は、工場制機械工業に、勝てないのです。
そのことを割り引いても、白砂糖の安さは際だっています。果糖やブドウ糖などは、でん粉から工業的手法で
砂糖並みに安価に作れますが、固体化が難しいため、ほとんど市販されていません。
他の代用糖は、言うまででもないでしょう。原料が、サトウキビほど安価に大量に作れません。
そのことは、価格に反映してきます。比較的安価なオリゴ糖なんかでも、500gで千円ぐらいします。
とある新しい甘味料の値段を調べてみたら、15gで5千円という素敵なお値段でした(^^;。
仮に砂糖以外の代用糖でお菓子を生産しても、甘味料のコストが、単純計算で10倍以上に跳ね上がり
ます。コストの上昇は、価格に反映します。1個100円の大福が、1個500円になったら、誰が買うでしょう。
砂糖を大量に使うお菓子やパンに、使えるはずがありません。
逆を言うと、お店で売っているお菓子が安価なのは、大量の砂糖が使われている証拠でもあります。
そして、上記したように、砂糖は万能食品で、市販されている加工食品の多くに使われています。
そして、砂糖はカロリーが高く、そのことが色々な悩みの原因になります。
こう書くと、砂糖が悪者のようです。
無論、砂糖が悪者のはずがありません。
美味しくて、カロリーがあって、安いという理想的な食品だから、全てに使われているにすぎません。
問題は、それを食べる我々にあります。我々が砂糖を食べ過ぎなければ、言いだけの話です。
カロリーを抑えるため、虫歯にならないためにも、毎日食べる食品について、考えてみてください(^o^)。
次回は、砂糖以外の甘味料についてお話します。
|