<Appendix> X線検査の危険性について

X線検査の危険性についてご説明します。


 X線検査の危険性について

患者さんから、X線検査の危険性を質問されることがよくあります。

 歯科で用いるX線検査は、医科で行うX線検査の中で、最も強力です。
歯は人体で最も固い組織であり、それを通過するX線は強力である必要があるからです。

 こう書くと不安に思う方がいますが、実際の危険性は、最も低いと思います。
何故なら、X線の影響は、X線の強さだけで決まるわけはないからです。
X線の影響を決める要素は、次の3つです。

  ①X線の強さ

  ②X線を当てる面積

  ③X線を当てている時間

これらの積が、検査で用いるX線の総量になります。
この総量で、人体の影響が決まるのです。

X線の総量=①X線の強さ × ②X線を当てる面積 × ③X線を当てている時間です。

歯科で用いるX線検査は、①の値は大きいのですが、②と③が小さいのです。

このためX線の総量は小さく、人体に与える影響は極めて小さいのです。しかも、通常、歯医者で一度に撮るX線写真は、多くても数枚です。もちろん、安全のため撮影時にはX線防御服を着用します。人体に悪影響が出る危険性は、ほとんどありません。宝くじで1等と前後賞を取る確率よりも低いことは賭けてもいいです。

言い換えると、X線検査で人体が受けるデメリットより、検査によって得るメリットの方が、はるかに大きいのです。そうでなければ、元々検査として採用されません。
歯科で検査に用いるX線で、人体に被害がでるようなことはありません。

安心して、X線検査を受けてください。

 

 妊婦さんのX線検査の危険性

上記したように、放射線が人体に悪影響を及ぼすのは、ある程度の量の放射線を浴びた場合です。生物はある程度の放射線に耐えられるようにできています。そうでなければ、X線が医学に用いられるわけがありません。

 ただ、放射線にある程度の耐性を持つ生物でも、放射線が苦手な時期があります。細胞分裂が盛んで、身体が小さいときです。それは妊娠してから、ほんの数週間の間です。大概は妊娠したと気づく前のことです。

 そして、他の時期に比べて放射線に弱いという意味であって、放射線を浴びたら何らかの被害がでるという意味ではありません。ましてや、X線検査の全てが危険という意味ではありません。腹部や胸部などを大量のX線検査をするのなら慎重にしなければいけませんが、防護服を着て口腔内のX線写真撮影を行って、何らかの被害が生じる危険性はありません。

 だからといって危険性がないと言っても、気分的に不安となる方はいらっしゃると思います。普段でも気にされる方はいらっしゃるのです。妊娠中なら尚更です。理性では納得しても、感情で納得できないのが人の性というものです。

 ただでさえ悩みの多い妊婦さんに、悩みの種を増やすことはデメリットが大きいと判断しております。それなので、妊婦さんのX線検査は、最小限にしております。当院では、妊婦さんのX線検査はしないことも珍しくありません。

ご不安な方は、遠慮なくおっしゃってください。




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