治療方針

治療方針

方針イメージ

当院では、治療に当たって次のことを方針にしております。

○極力痛くない治療
 歯を削る。歯を抜く。これは痛いことです。 そして、患者さんは歯が痛い時に歯医者に来ます。 痛い時に痛いことをすれば、とても痛いに決まっています。
 だから、当院はまず痛みを和らげることを第一に治療しています。痛みが治まってから、虫歯を治せば、痛い思いをすることが極力避けられます。


○納得がいく説明
 歯を削る。歯を抜く。どれも身体を傷つけることです。
 ならば、どうして痛いのか、どういう治療をするのかを納得してもらうべきです。
 また、治療に当たって患者さんが感じる恐怖の一部は、情報不足からきます。どういう状態かわからない。何をされているのかわからない。治療に当たって十分な情報を提供することが、患者さんが安心して治療を受けられることにつながると考えております。


○美味しくご飯を食べれるお口に
 虫歯を治す。歯周病を治す。これは健康になるための第一歩です。
 より健康になるためには、毎日ご飯を美味しく食べることが一番です。
 当院では、患者さんが毎日美味しくご飯を食べれるようになるためのお手伝いをしております。


当院で行っている取り組みについて

上記の方針を貫くため、新たな取り組みとして、次の手法を採用しております。

  • 湿潤療法

     湿潤療法は、外科、皮膚科などで新しい創傷治療つまり怪我の治療方法として注目されているものです。

     怪我の治癒の研究から、傷口には極力強い消毒薬は使わず、ワセリンなどで傷口をふさぎ、かさぶたを作らないように乾かさない方が、怪我の直りが早いということがわかりました。湿潤療法は、この考えにもとづくものです。近年は、バンドエイドなどでもこの治療法を採用した商品が発売されております。

     口の中は殆ど粘膜なので、この方法はそのまま歯科には応用できませんが、換骨奪胎することは可能です。なにより、歯科は外科の一分野であり、歯は皮膚の一部なのです。外科や皮膚科で採用されている治療法が歯科に使えないわけがありません。

    具体的には次の2点を治療に取り入れました。

     ①強い薬は極力使わない。
     ②創面は極力刺激しない。

     身体が治ろうとする機能を妨げない。そのための道具や治療方法の見直しをおこないました。たったこれだけのことで、従来の治療よりも短い期間で治せるようになりました。


  • リハビリテーション

     リハビリテーションとは、機能の再獲得のことです。怪我や病気によって低下ないし喪失した機能を取り戻すことを意味します。

     従来の外科の治療では、怪我が治ってからリハビリテーションをすると考えられていました。しかし、昨今の治療ではハビリテーションをした方が怪我の治りが早いと考えられています。

     勿論、外科で大怪我をした後のようなリハビリテーションを歯医者でやるわけがありません。虫歯や歯周病に付随して低下した顎の機能を回復することで、治りをよくすることを目標にしています。

     例えば親知らずが腫れて、口が開かなくなる。従来の歯科治療では投薬を中心に炎症を抑えることを第一に治療しています。その場合、症状によっては数日間顎が開かないということもあります。しかし、この際口が開けられるように機能回復の処置を行ったほうが、薬の効果も出やすく、治りが早いのです。

     症例によっては、お薬を出さずに腫れが引き、痛みが和らぐ場合もあります。この手法を用いるとお年寄りや妊婦さん、そして病気で複数のお薬を服用している方にも、より安全な対処することが可能です。

     言うならば歯科において希薄なリハビリテーションの概念を積極的に取り入れることで、治りを早くし、痛みや不便を少なくすることを目標にしております。


  • 生活習慣相談

     虫歯や歯周病はお口の中の問題です。ですが、勝手にお口の中で問題が発生するわけではありません。毎日の生活習慣の中で些細なことの数々が、お口の中で問題を生んでいるのです。

     こう言うと皆さん、歯磨きのことだと思われます。歯磨きはお口の問題の解決方法の一つに過ぎません。歯はお口の一部で、お口は身体の一部です。全身の使い方の中での負荷がお口に問題を発生させているのです。そして、その身体の使い方は、毎日の生活習慣にかかわっています。

     毎日健康で過ごし、ご飯を美味しく食べるためには、どういう生活習慣に問題があるのか見つめなおすことが必要です。

     生活習慣指導というと、『早起きして、ジョギングして、精進料理を食べなければいけない』と皆さん思いがちですが、そんなことは私もできません。そんな大げさなことではなく、もっと簡単なことです。例えば、お財布をお尻のポケットに入れるという習慣が、姿勢を歪めて、食いしばりが増え、歯ぐきの負担が増えているなんて患者さんもいました。

     気づかないうちに身体を疲れさせている生活習慣がないか、その生活習慣にどのような意味があるか、患者さんと相談するようにしています。


当院でできることと、できないこと

 当院では、できる限り患者さんの要望をかなえるために努力しておりますが、できることには限界があります。

例えば、健康保険制度です。これは、国民全てが一定水準の医療を受けられる制度です。
このため、できることは国によって定められています。
例えば、歯が1本無くなったとき、治療法は3つあります。

 ①ブリッジ
 ②入れ歯
 ③インプラント

健康保険制度では、【③インプラント】は適用外です。
このため、インプラント治療を希望される患者さんは、自費診療ということになります。
ちなみに、当院はインプラント治療をしておりません。

このように、健康保険ではできることと、できないことが明確に決められおります。
問題は、健康保険制度の枠組みができたのが半世紀ほど前で、それから大筋があまり変わっていないということです。

このため、最新の歯科治療と健康保険制度では色々と差異があるのです。
これは、技術的な問題であり、金銭的な問題でもあります。

患者さんが治療に際して、様々な不安、様々な要望があると思います。
その全てを叶えられればよいのですが、限界があります。
できることと、できないことは、明確にしていきます。
ご要望を叶えられないこともあると思います。

その点を、ご理解していただけると嬉しく思います。